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寅次郎がゆく!

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百名山スルーの山旅(明神〜双六〜烏帽子〜七倉) 2日目

同部屋の登山者は笠周りで新穂高下山ということで、3時頃起き出して、
暗い中出発していった。
彼には色々とお世話になった。
またどこかの山で会えると嬉しい。

それにしても、隣の隣のオヤジのイビキは酷かった。
日付が変わる頃に目が覚めたら、ヤツのイビキが酷くて、
二度と寝付けないくらいだった。

朝飯の弁当を食べ、出発準備の前に外に出てみた。
薄暗い中で鷲羽の山容が見えた。
今日もいい天気だろう。
それでも夏山。
午前が勝負だ。
最低でも野口五郎小屋、行けるなら烏帽子小屋かと思う。

真っ暗な中でも双六小屋の朝は早い。
4時半頃でも出発準備の登山者がいっぱいだ。
昨日夕飯の時に隣り合わせて色々情報交換した山ガールのお二人も出発するよう。
お互いの山行の無事を願い、別れの挨拶とする。
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小屋の横から双六方面に向かうと間も無く、ぼんやりと朝陽が顔を見せた。
思ったより感動的な現れ方ではなかった。





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朝陽より右に振り返ると、穂高の峰々が見え始めた。
今月末はあっちだ。
久々に奥穂〜西穂を歩く。
気の合う仲間とゆく山旅、楽しみである。

三俣へと続く巻道の分岐に到着。
さて、どうしよう?
双六頂上へ行こうかと一瞬思ったが、先は短くはないし、
この巻道は未だ歩いたことない。
なので、やはり、巻道をゆくことにする。
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巻道は、なかなかいい感じのルート。
小さなアップダウンが連続するけれど、黒部五郎カールにちょっと似ていて、
とても気持ちよく歩ける。
やはり、この山域は歩いていて気持ちいい。

双六岳を見遣ると、頂上は雲に覆われていた。
やはり、こちらのルートで正解だったようだ。

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なだらかな山容の向こうには赤茶けた硫黄尾根と槍、穂高の山並み。
実に素晴らしい眺め。

三俣蓮華との分岐を過ぎると、三俣山荘から来たと思しき登山者がガンガン登ってくる。
道を譲る為何度も立ち止まるので、なかなか進まない。

三俣山荘でコーヒーとケーキを楽しもうと思ったものの、
喫茶ルームは8時半から。
1時間半も待てるわけなく、あっさり諦める。

水晶小屋に向かおう。
さて、ルートは…!?

鷲羽越えを考えるが、鷲羽には二度登っている。
なので、今回も百名山はスルーし、三俣から一旦下降し、
黒部源流ルートを歩き、岩苔乗越を目指す。
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鷲羽の左手にはワリモ、水晶が姿を見せていた。

小川みたいな登山道を下ってゆく。

下からは結構な数の登山者。
皆雲ノ平からだろうか?

雲ノ平や高天原、またいつか行ってみたい。
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源流域の碑!?があるところから岩苔乗越方面に、これまた沢沿いにゆく。
振り返ると、黒部五郎。

あの辺も気持ちよく歩けるんだよな。
また向こうも歩いてみたい。
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沢の水の流れを横目に、草つきの道を登ってゆく。
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振り返ると、三俣蓮華岳も大きい。
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岩苔乗越まで来ると、薬師の雄大な姿が!

あの稜線歩きも楽しかったな。
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見上げれば、空は、一足早く秋の気配。
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水晶も大分大きく見えるようになった。
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岩苔乗越からワリモの分岐までの道は、短いものの、案外キツい。
けれど、それを越えれば、こんなに気持ちのいい道が続く。
この辺のルートは何度歩いてもいい。
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のんびりとした稜線歩きを楽しむ。
振り返れば、鷲羽、槍、穂高。
本当に素晴らしいルート。

水晶小屋に着くと、やはり結構な人。
水晶に向かう人も多く見られた。
さすが百名山!

なので!?今回もスルー。

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小屋からは赤牛岳や、遠くに黒部湖も見えていた。赤牛岳、またいつか晴れた日に必ず行きたい!
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陽射しが強くなり、雲が増えてきていた。
ここから見る槍〜穂の稜線も相変わらず素晴らしい。
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野口五郎岳は意外に遠く見える。

結構急で狭い登山道を野口五郎岳方面へと向かって歩く。
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狭い登山道の片隅でウサギギクが綺麗だった。
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イワツメクサも可憐に咲いていた。
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水晶から赤牛へと続く稜線。
赤牛〜温泉沢の頭は歩いているが、温泉沢の頭〜水晶は未だ歩いてないので、
いつかそこも歩いてみたい。
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野口五郎岳方面へと向かうと、大きな岩がゴーロゴーロしてきた。
これが野口五郎岳の名前の由来となったゴロゴロだと思うと、
歩きにくさよりも笑いがこみ上げるような感じだった。
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烏帽子方面は早くも雲に呑まれてきた。
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槍も…。
チングルマの綿毛が、天に突く槍ヶ岳を真似ているようで面白かった。
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この様子だと、槍もそろそろ見納めか?
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地味に遠い野口五郎岳。
なだらかではあるが、暑かったら案外キツいかもしれない。
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野口五郎岳に向かってゆくと、左手の眼下には五郎池 !?
行ってはみたいが、たしか、熊がよく出ると聞いたような…。
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竹村新道の分岐から、短いが急なところを一気に登り上げ、
今度は一転して緩やかな道をしばらく行くと、野口五郎岳だった。

今山行では唯一と言っていいくらいの、意図して目指したピーク。
ちょっと感慨に耽る。

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ガスってはいたが、野口五郎小屋が見えた!
青い屋根を目指して歩く。
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振り返ると、歩いてきた道は見えるような見えないような……。
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小屋に着いた。
腹が空いたので、カップラーメンを外で食らう。

この時、遭対協のYさんが小屋内にいたとは知らない。
知っていれば、会えて、めっちゃ楽しかっただろうと思う。

食後、野口五郎小屋のおやっさん、スタッフ、お客さんと色々話す。
みなさんとてもいい感じで、本当に良かった。

しかし…。
当初今日はここに泊まろうかなと思ってはいたのだが、明日の天気が心配。
下り坂の予報ではあるし、まだ時間も充分あるので、後ろ髪引かれつつも
烏帽子小屋を目指すことにする。

本当に泊まってみたかったが、楽しみはまた後で。

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信州側はガスが多い。
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それでも、一先ず目指す三ツ岳はよく見えていた。
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来し方を振り返ると、微妙な高さで雲が山を呑み込む。
もうちょっと雲が高ければいいんだけど…。

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烏帽子小屋は烏帽子岳のかなり手前とはいえ、結構遠い。
ビールを楽しみに黙々と歩く。
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なだらかな稜線を歩けば、烏帽子小屋はもうすぐのよう。
予定では、今山行での稜線歩きはこれで最後。
足裏が痛くなってきてはいるものの、楽しみながら歩いてゆく。

テントがいくつか見えてきた。
もうすぐ烏帽子小屋だ。
小屋手前には小さな池があった。
小屋は天水利用の筈なのに、小屋のそばに池があるなんて不思議。

小屋に着いたのは14時前。
高瀬ダムまで下りられないこともない。
ほんの少し思案する。
けれど、そんなに急ぐ旅ではない。
ここまで来れば、明日多少天気悪くても下山は容易だ。
なので、今日はやはりここに泊まることにする。

船窪小屋Tシャツを着ていたせいか、おばさま方に声をかけられた。
おばさま方、お会いしたことはないと思うのだが、船窪小屋の常連さんで、
金沢方面からみえたKさん、Oさん。
今日はブナ立を登り、烏帽子にみえたとのこと。
船窪小屋の話で盛り上がる。

遭難対策協議会のSAさんという方がいらっしゃったので、SIさんやYさんの近況を伺う。
すると、「Yさんは今日野口五郎小屋にいた筈ですよ。お会いしませんでしたか?」と。

どうやら俺が野口五郎小屋に寄った時には、Yさんは室内にいたらしい。
なんとも惜しいニアミス。
お会いしたかった。

同部屋の登山者のおじさんと小屋前の花畑の前でビールを飲む。
その方は明日以降裏銀縦走らしい。
これから行く山々の山座同定をして楽しむ。
おじさんの山行も、晴れて楽しいものとなるといいな。

小屋前にはイワギキョウの群落とコマクサが咲いていた。
よく見ると、ピンクのコマクサだけでなく、なんと!白いコマクサが!
初めて白いコマクサを見て大コーフン!
なんともラッキーだし、これで蓮華岳まで行って白いコマクサを見なくても
いいやと思う。(笑)

電波を拾いに行って戻ってくると、おじさんが、とあるご女性と話していた。

???
その女性、俺はどっかで会ったことある!?
いや、絶対会っている!?

夕食を済ませ、外に出て景色を見ようと思った時、ふと思い出した!
ああ!2014年のゴールデンウィークに槍ヶ岳山荘でお会いした女性だと。
そういや、今日反対側に一緒に男の人いたな!
ああ、旦那さんだと。

部屋に戻る時、その女性が前を横切ったので、ちょっと声をかけてみた。
2014年のゴールデンウィークに槍ヶ岳山荘へ行ってないかと。
すると、行ったと!

なんとも奇遇!
嬉しい再会である。
ご夫婦は三重の方で、たまたま今回ブナ立から水晶岳往復に来たらしい。

たまたま烏帽子小屋でも部屋が一緒だったので、おじさんも交え、
消灯近くまで楽しく4人で色々話して盛り上がった。

面白い一日だった。
ニアミスで会えない人がいたり、新たな出会いがあったり、久々の再会があったり。
山歩きよりも、そういった人との繋がりが面白いと感じる日だった。



[コースタイム]
双六小屋(-/5:02)〜巻道分岐(5:18/5:20)〜三俣峠(6:15)〜
三俣山荘(6:41/6:55)〜黒部源流碑(7:19)〜岩苔乗越下水場(8:04/8:20)〜
岩苔乗越(8:27)〜ワリモ下分岐(8:36/8:40)〜水晶小屋(9:08/9:19)〜
東沢乗越(9:44/9:51)〜南真砂[竹村新道]分岐(10:43/10:51)〜
野口五郎岳(11:22/11:29)〜野口五郎小屋(11:38/12:17)〜烏帽子小屋(13:45/-)


by torajiro-joshu | 2017-08-14 23:59 | 山歩き

私、寅次郎の好きな山、温泉、食べ歩き、愛犬(パグ)等に関して気ままに綴っていきます。


by torajiro-joshu