2017年 08月 14日
百名山スルーの山旅(明神〜双六〜烏帽子〜七倉) 2日目
思ったより感動的な現れ方ではなかった。
三俣へと続く巻道の分岐に到着。
さて、どうしよう?
双六頂上へ行こうかと一瞬思ったが、先は短くはないし、
この巻道は未だ歩いたことない。
なので、やはり、巻道をゆくことにする。
小さなアップダウンが連続するけれど、黒部五郎カールにちょっと似ていて、
とても気持ちよく歩ける。
やはり、この山域は歩いていて気持ちいい。
双六岳を見遣ると、頂上は雲に覆われていた。
やはり、こちらのルートで正解だったようだ。
実に素晴らしい眺め。
三俣蓮華との分岐を過ぎると、三俣山荘から来たと思しき登山者がガンガン登ってくる。
道を譲る為何度も立ち止まるので、なかなか進まない。
三俣山荘でコーヒーとケーキを楽しもうと思ったものの、
喫茶ルームは8時半から。
1時間半も待てるわけなく、あっさり諦める。
水晶小屋に向かおう。
さて、ルートは…!?
鷲羽越えを考えるが、鷲羽には二度登っている。
なので、今回も百名山はスルーし、三俣から一旦下降し、
小川みたいな登山道を下ってゆく。
下からは結構な数の登山者。
皆雲ノ平からだろうか?
雲ノ平や高天原、またいつか行ってみたい。
振り返ると、黒部五郎。
あの辺も気持ちよく歩けるんだよな。
けれど、それを越えれば、こんなに気持ちのいい道が続く。
振り返れば、鷲羽、槍、穂高。
本当に素晴らしいルート。
水晶小屋に着くと、やはり結構な人。
水晶に向かう人も多く見られた。
さすが百名山!
なので!?今回もスルー。
赤牛〜温泉沢の頭は歩いているが、温泉沢の頭〜水晶は未だ歩いてないので、
これが野口五郎岳の名前の由来となったゴロゴロだと思うと、
行ってはみたいが、たしか、熊がよく出ると聞いたような…。
今度は一転して緩やかな道をしばらく行くと、野口五郎岳だった。
今山行では唯一と言っていいくらいの、意図して目指したピーク。
ちょっと感慨に耽る。
腹が空いたので、カップラーメンを外で食らう。
この時、遭対協のYさんが小屋内にいたとは知らない。
知っていれば、会えて、めっちゃ楽しかっただろうと思う。
食後、野口五郎小屋のおやっさん、スタッフ、お客さんと色々話す。
みなさんとてもいい感じで、本当に良かった。
しかし…。
当初今日はここに泊まろうかなと思ってはいたのだが、明日の天気が心配。
下り坂の予報ではあるし、まだ時間も充分あるので、後ろ髪引かれつつも
烏帽子小屋を目指すことにする。
本当に泊まってみたかったが、楽しみはまた後で。
もうちょっと雲が高ければいいんだけど…。
予定では、今山行での稜線歩きはこれで最後。
足裏が痛くなってきてはいるものの、楽しみながら歩いてゆく。
テントがいくつか見えてきた。
もうすぐ烏帽子小屋だ。
小屋手前には小さな池があった。
小屋は天水利用の筈なのに、小屋のそばに池があるなんて不思議。
小屋に着いたのは14時前。
高瀬ダムまで下りられないこともない。
ほんの少し思案する。
けれど、そんなに急ぐ旅ではない。
ここまで来れば、明日多少天気悪くても下山は容易だ。
なので、今日はやはりここに泊まることにする。
船窪小屋Tシャツを着ていたせいか、おばさま方に声をかけられた。
おばさま方、お会いしたことはないと思うのだが、船窪小屋の常連さんで、
金沢方面からみえたKさん、Oさん。
今日はブナ立を登り、烏帽子にみえたとのこと。
船窪小屋の話で盛り上がる。
遭難対策協議会のSAさんという方がいらっしゃったので、SIさんやYさんの近況を伺う。
すると、「Yさんは今日野口五郎小屋にいた筈ですよ。お会いしませんでしたか?」と。
どうやら俺が野口五郎小屋に寄った時には、Yさんは室内にいたらしい。
なんとも惜しいニアミス。
お会いしたかった。
同部屋の登山者のおじさんと小屋前の花畑の前でビールを飲む。
その方は明日以降裏銀縦走らしい。
これから行く山々の山座同定をして楽しむ。
おじさんの山行も、晴れて楽しいものとなるといいな。
小屋前にはイワギキョウの群落とコマクサが咲いていた。
よく見ると、ピンクのコマクサだけでなく、なんと!白いコマクサが!
初めて白いコマクサを見て大コーフン!
なんともラッキーだし、これで蓮華岳まで行って白いコマクサを見なくても
いいやと思う。(笑)
電波を拾いに行って戻ってくると、おじさんが、とあるご女性と話していた。
???
その女性、俺はどっかで会ったことある!?
いや、絶対会っている!?
夕食を済ませ、外に出て景色を見ようと思った時、ふと思い出した!
ああ!2014年のゴールデンウィークに槍ヶ岳山荘でお会いした女性だと。
そういや、今日反対側に一緒に男の人いたな!
ああ、旦那さんだと。
部屋に戻る時、その女性が前を横切ったので、ちょっと声をかけてみた。
2014年のゴールデンウィークに槍ヶ岳山荘へ行ってないかと。
すると、行ったと!
なんとも奇遇!
嬉しい再会である。
ご夫婦は三重の方で、たまたま今回ブナ立から水晶岳往復に来たらしい。
たまたま烏帽子小屋でも部屋が一緒だったので、おじさんも交え、
消灯近くまで楽しく4人で色々話して盛り上がった。
面白い一日だった。
ニアミスで会えない人がいたり、新たな出会いがあったり、久々の再会があったり。
山歩きよりも、そういった人との繋がりが面白いと感じる日だった。
[コースタイム]
双六小屋(-/5:02)〜巻道分岐(5:18/5:20)〜三俣峠(6:15)〜
三俣山荘(6:41/6:55)〜黒部源流碑(7:19)〜岩苔乗越下水場(8:04/8:20)〜
岩苔乗越(8:27)〜ワリモ下分岐(8:36/8:40)〜水晶小屋(9:08/9:19)〜
東沢乗越(9:44/9:51)〜南真砂[竹村新道]分岐(10:43/10:51)〜
野口五郎岳(11:22/11:29)〜野口五郎小屋(11:38/12:17)〜烏帽子小屋(13:45/-)
by torajiro-joshu
| 2017-08-14 23:59
| 山歩き