ぼくの夏休み 〜船窪小屋四泊五日の日記〜(2日目)
細かい雨が降ったり、やんだり。
たまに青空や晴れ間がでたり。
虹も出たり。
船窪小屋のお母さんが話してたけど、
朝の虹は好天の知らせではないよ!と。
その言葉通り、この日の天気は良くなかったです。
お友達の麦酒さんは今日下山です。
ゆっくり下山ということで、雨が弱くなるのを待って下山です。
せっかくだから、帰るまでずっと良い天気だと良かったのに。
それでも、いっぱい楽しんで、いっぱい寛げたようで、
笑顔で七倉に向けて下っていきました。
麦酒さんが下りた後、ちょっぴりさびしい気持ちになりました。
見送る方はいつもさびしい感じがする気がします。
見送られる方が楽なのかもしれないなぁ。
麦酒さんは帰ったけど、下から塩さんとのりちゃんが来ました。
お友達が増えて、ちょっと嬉しかったです。
この日も野外作業はなく、昨日と同じく掃除や配膳、フロント的な仕事、
販売などをしました。
そして、夜…。
何故かまたお茶会の司会になりました。
今日はしなくてもいいと思っていたので、かなりショックでした。
それでも、一生懸命やりました。
明日は前会長が上がってくるので、
明日こそ司会はしないで済むでしょう。
寝る前に外に出ると、星が少し出ていたので見ていると、
何やら人工的な明かりが七倉岳の方から近付いてきました。
何だ?何だ?と思っていたら、トレランのおじさんぽい人が
疲れた様子でやってきました。
時間はもう9時近くです。
常駐の人がたまたま今日は小屋にいたので、すぐに呼びにいきました。
常駐の人はトレランの人に注意をしてました。
ぼくの意見ですが、今朝南岳から来たというそのトレランの人は
怒られても仕方ないかな。
小屋の常識としてほとんどの人が寝てる時間にやってきて、
素泊まりさせて下さいと。
たまたま小屋番のお姉さんが親切な人たちだから、
イヤな顔もせずに対応していたけど、おじさん、
ちょっとやり過ぎとぼくは思いました。
あくまでもぼくの想像に過ぎないけれど、
あの人たちは自分の限界に挑戦してるのかもしれません。
けれど、その限界に挑戦する途中で、
こうやって多くの人に迷惑をかけている。
限界に挑戦するのは個人的なことの筈なのに、
他人に大きな迷惑をかけている。
生きている以上、他人に迷惑をかけないことはないけど、
明らかに迷惑をかけそうなことを自分から生み出しつつ、
自分の理屈を通していくことに、ぼくは疑問を感じました。
結局おじさんは、夜の9時過ぎに小屋に来て、
それからごはんを食べて寝て、夜中の3時前に小屋を
出ていったようです。
あんなことしてれば、いつかは何かしらの事故にあうというか、
引き起こすような気がします。
本人にはそんな気持ちはないだろうけど、危険を予め感じる能力を持って、
もうちょっと他人頼りではない行動をする方がいいとぼくは強く思いました。
そんなこんなで早くに寝ることができず、
遅い時間に寝ることになってしまいました。
色々ありましたが、二日目の夜も終わりです。