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百名山スルーの山旅(明神〜双六〜烏帽子〜七倉) 1日目

縁あって約四日間いた明神のひだやさんを発ち、自分的未踏のルートを歩く。

今回歩きたいのは南真砂(竹村新道)分岐〜烏帽子小屋の間。
日本海から上高地を細切れで繋ぐ為にもここは歩かねばならない。

そのアプローチとして、先ずは南真砂の分岐まで行くのだが、
それまでがなんとも長い。

できれば、そこから烏帽子まで行き、ブナ立を下り高瀬ダムまで行きたい。
早ければ二泊三日、遅くても三泊四日で歩けばいい。

天気に恵まれることだけを願って、早朝に宿を発つ。

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明神岳が美しい!
不安定な天気が続いていたが、出発当日は朝から晴れていた。






上高地出発よりも時間的にも距離的にもアドバンテージがあるので、
なんとなく気分が楽ではある。

退屈な林道歩きをして、先ずは徳沢へ。
徳沢はテント村となっていた。

靴紐を締め直し、次の小屋の横尾に向かう。

徳沢〜横尾はちょっとだけ長いような気がしていたのだが、
思ったより早く着いた。

横尾も朝から賑わっていた。

今後のルートを地図で確認して、槍沢へと向かう。

この道を歩くのは、2013のゴールデンウィーク以来だ。
あの時は横尾から先は雪があったが、今回は当然全くないので、
快調に進んでゆける。

腹が空いてきたので、槍沢ロッヂで行動食を口にする。

ババ平から先も登山道は日陰で歩きやすい。

しかし、雪渓が見える辺りに来ると、一転して強い陽射しの下を歩くことになる。
たまらず雪渓の上にルートを取り、涼を求める。
それでも、それは長くは続かない。
再び強い陽射しの下へ…。

暑い。
照りつける陽射しが体力を奪う。

小さな木陰を見つけて、たまらず飛び込む。
風も少し吹いてきて、生き返った感じだ。

少し休んで、重い腰をあげる。
歩き出して、ほんの少しすると、
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天狗原分岐に着いた。

ここまで来れば、あとは二時間程度の歩きで槍ヶ岳の肩に着くだろうか?

分岐から10分ほどで最終の水場。
ここで喉を潤し、顔も洗う。
タオルを湿らせて首に巻き、体の熱を下げる。
気持ちいい。

槍が近づいて、いや、槍に近づいてきた。
それに比例して、空腹感が増す。

シャリバテか?
足が進まない。

当初槍ヶ岳山荘で昼飯を食い、ゆっくりした後西鎌を歩こうと
思っていたが、そこまでもちそうにない。

針路を殺生ヒュッテへ取る。

ラーメンが食べたかったが、無いので大盛りカレーを注文。
注文して席に着くと、何故か目の前が暗くなる。
何だ⁉︎
シャリバテが酷すぎて目の前が暗くなったか?
こんな経験は初めて。

思えば、ここ数日食欲がそれほどなく、あまりモノを口にしなかった。
そのツケが今出たのかもしれない。
やはり、山行前に充分栄養を蓄えておくのは必要だ。

出てきた大盛りカレーをペロリと平らげた。
それでもまだうどんやカップラーメンも食えそうだったが、
槍ヶ岳山荘で休憩がてら食うことにした。

食べながら気にはなっていたのだが、手の指先が何故か軽く痺れる感じ。
何だ⁉︎
特別寒いとかいうわけでもないのに…。

動いて体に血が回れば、それも解消すると思い、槍の肩へと向かう。
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槍には時折ガスがかかる。

さっきより冷えている。
濡れタオルを首から取る。
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九十九折の道から振り返ると、殺生ヒュッテが小さい。

槍の肩に着くと、そこはやはり大賑わい。
けれど、槍の穂先は思ったほどではない。
遭対協の人の話では往復1時間程度だろうとのこと。

槍の穂先を尻目に何か食べようとしたが……。
小屋の食堂は激混み。
あっさり諦め、また時間もそれほど遅くもないので、
予定通り双六小屋まで向かうことにする。

槍の肩から千丈沢乗越まではかなり急な下り。
落石を起こさぬよう、注意して歩く。

千丈沢乗越を越え、小さな登りを歩いている時だった。
突然右の腿の内側が攣りそうになる。

えっ!
こんなこと初めてだ。

風の吹いてないところを探し、休もうとすると、今度は左の腿の内側まで……。

当然こんなこと初めてだ。

弱った。

調子悪くなければ、ここから2時間程度で双六小屋まで行けるだろう。

しかし……。
今は明らかに調子悪いと言ってもいい時だ。

エスケープが頭をよぎる。
千丈沢乗越から槍平に下山だ。
そうするなら早い方がいい。

さて、どうするか?

そんな時、先ほどの下りで追い抜いてきた年配ご夫婦が歩いてきた。
事情を話すと、少し休んだ後ゆっくり歩いていけば大丈夫!と
あたたかい言葉をくれた。

その言葉通り、少し休んだ後再び歩き出す。
腿に負担がかからぬよう、意識して歩幅を小さくする。
おっかなびっくり歩く。

完全に攣ったら、或いは、あと2回攣りそうになったら、
引き返しエスケープかなと考える。

鎖場の手前に来た時、再び攣りそうになる。

弱った。
もしかしたら、今が引き返す時なんじゃないか?
いや、未だ攣ってはいない。

葛藤を繰り返す。

あと一回だな……。

鎖場を下ると、先ほどのご夫婦に追いつく。
ちょっと立ち話をすると、またまた励ましの言葉をくれた。

結果的には、これらの励ましが大きかったのだと思う。
この後両足が攣りそうになることもなく、何とか歩き通せた。

足に負担がかからぬよう、かと言って遅くならぬよう、
今の自分なりのスピードで歩く。

尾根の右を行き、左を行き、双六へと向かってゆく。
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硫黄尾根の荒涼とした風景が、この山域ではある種独特な気配だ。
あそこを歩けたら面白そう。

足を気にしつつ歩いている為、
前回双六小屋から西鎌を歩いた時よりもスピードは遅い。
けれど、今の精一杯で歩き、とりあえず無事に小屋に着けばいい。
遅くとも休まずに歩を進めてゆく。

硫黄乗越まで来た。
あとは樅沢岳まで一踏ん張りだ。
意外に急な登山道を黙々と歩く。


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漸く樅沢岳まで来た。
あとは下るだけ。
ここまで来れば、今後仮に両ももが攣っても、間違いなく小屋には
たどり着けるだろう。
ちょっとホッとした。
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最後の下り。ガスの向こうに小屋とテント村が見えた。
ここでまたホッとする。

これで明日は少し楽になりそうだ。

小屋に着き、ビール飲みながら、また山好きのみなさんと食事しながら、
楽しく小屋での一日を過ごした。

それにしても、今日は大変だった。
ここ数年の色んな経験がなければ、歩き通せなかったかもしれない。
トレーニングは不足していたが、よく歩いたなというのが本音である。



[コースタイム]
明神ひだや(-/5:00)〜徳沢(5:44/5:49)〜横尾(6:32/6:47)〜
一ノ俣(7:15)〜二ノ俣(7:27)〜槍沢ロッヂ(7:47/8:02)〜ババ平(8:24)〜
大岩手前付近(9:15/9:30)〜天狗原分岐(9:38)〜最終水場(10:00/10:10)〜
殺生ヒュッテ(11:03/11:42)〜槍ヶ岳山荘(12:18/12:35)〜
千丈沢乗越先(13:06/13:21)〜左俣乗越(14:03)〜硫黄乗越(14:38)〜
樅沢岳(15:09/15:11)〜双六小屋(15:27/-)


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Commented at 2017-09-17 21:54 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by torajiro-joshu at 2017-09-18 17:01
★鍵コメさん、こんにちは。
ご無沙汰しております。

色々アドバイスありがとうございます。

また、どこかの山でお会いできるといいですね。
飲み屋でもいいですけど…。(笑)
by torajiro-joshu | 2017-08-13 23:59 | 山歩き | Comments(2)

私、寅次郎の好きな山、温泉、食べ歩き、愛犬(パグ)等に関して気ままに綴っていきます。


by torajiro-joshu