寅次郎がゆく!

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雪の中へ、風の中へ…。〜残雪期槍ヶ岳山行〜(3日目) 2/2

今日は下山のみ。

とは言え、上高地まで22km。
長い…。

横尾からのダラダラ車道とも言うべき道が半分の11km。
そこが一番気持ち的にダルいのだが、徳澤園のソフトクリームと
ラーメンを楽しみに下ることにする。




昨日談話室で少し話をしたおねーさんに、
殺生まで一緒に下って!と頼まれ、
俺は別に何もできないんだが、一緒に下ることになる。

雪質は丁度いい感じだった。
固過ぎず、やわらか過ぎず。

小屋から殺生までの斜面は急だが、
小気味良くアイゼンの爪が刺さり、快適に下れる。
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振り返ると、等間隔に人の姿。

ルートの一部はデブリに呑まれてるのがわかる。

ルートとは言え、決して安心できるものではないと知る。

殺生の辺りで、おねーさんと別れる。

「怖いところなんで、人と一緒に歩けて安心だった」という
ようなことを言われた。

そんなもんなのかなぁ…。
俺だったら、怖いとこは誰と歩いても怖いような気がするのだが…。

俺はただ、同じようなペースで歩いただけなんだけど…。
いずれにせよ、人の役に立てたようだから、まぁ、良かったのだろう。
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一息ついたら、一旦緩めの斜面を下り、再び急斜面の下り。
下の方に大勢の人の姿が見える。

下りは、小屋直下やこのくらい急な方が、
リズムに乗れる感じがして、正直言って好き。
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槍は遠くなってしまった。

グリーンバンドの付近より下にいくと、もうこんな風な槍は見えない筈。

テンポ良く下りながら、今度はいつ会えるかわからない、
残雪の槍を、山々を、遠くの山々を、少しだけ寂しい思いで眺めた。
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谷底を大きく曲がると、眼下にババ平が見える。

改めて、ああ、もうこの山行も終盤に近い…、と気付かされる。

世間も休みに入り、どんどん登山者が登ってくる。

それだけでも現実に引き戻された感が強くなるところに、
横尾まで行けば観光客も徐々に混じり、
更に現実に引き戻された感が強くなってゆくだろう。
変な言い方だが、自分の居場所がなくなってゆくような寂しさをおぼえる。

前日、希望と不安を抱え独り荒野をゆく旅人のような気分で歩いた道を、
今日は、雑踏をゆく中年オヤジの悲哀のような気分を抱え、寂しく下る。

もっとも、この山旅は未だ終わったわけではない。
先ずは上高地まで下り、帰宅してはじめて、この山旅は終わるのだ。

無事帰宅すべく、しっかり歩く。

ババ平を過ぎ、右足に違和感…。
親指にできたであろうマメ…!?
いや、違う。
踵の方だ…。

何故だかアイゼンの後部分がそっくり外れ、
バンドでどうにかくっついて宙ぶらりんになっていた。

原因はわからんが、金具が外れたらしい。

俺は、右足のアイゼンを脱ぎ、しっかりと直した。

まさか、こんな風に外れるとは…。
それにしても、危険なとこじゃなくて良かった。
危険な場所だったら、ちょっとヤバかったかもな…。
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ホネホネのダケカンバが印象的だった。
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前日見た土砂混じりのデブリは、今日は、焼きマシュマロに見えた。

槍沢ロッジでアイゼンを外し、荷物をまとめ直す。
今まで体に付けていたものをザックに詰める為、
ザックがパンパンになった。

チェスト・バックをザックに入れたままなので、
代わりにヘルメットはかぶってゆく。

なんか、俺、山男っぽい。(笑)

そういや、山で初めてヘルメットかぶったかも!?
ロクにかぶらないのに、ヘルメットが家に二つあるフシギ…。

どんどんどんどん気持ちが下界モードになってゆく為か!?
両足の親指にできたマメと、右足の靴擦れが痛みを増してくる。

樹林帯の道を、それに耐えながら黙々と歩く。

途中、Sさん、Mさんパーティと再会。
軽く挨拶をして、先に行かせてもらう。
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槍見河原からは、今日も槍が見えた。

今日の槍も良かろう。
いや、昨日よりも条件がいいかもしれない。
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横尾は、やはり、人が多かった。

その中に、前日涸沢入りしたという、山仲間のシショウを探してみたが、
残念なことに、見つけ出すことはできなかった。

それにしても…、2日の日の夕方に槍沢で電波を捉えて以降!?
ドコモのiPhoneがずっと圏外のまま。
まったく使いもんにならなかった。

結局、5日の日に帰宅するまで、ずっと圏外のまま。
Wi-Fiでの接続はなんとかなったけど…。

そんなこんなで、帰りには松本か長野でお茶してからゆっくり帰ろうと
思ったものの、iPhoneが故障しちゃったのかと思い、すぐに家に帰った。

帰宅して、Wi-Fiで接続し、故障原因!?を探るが全くわからず、
念のため再起動したら、あっさり復活…。

大きなアクシデントが何もなかったから、まぁ、いいけど、
使いたい時に使えないって…。

ドコモが悪いのか、iPhoneが悪いのか、よくわからんけど、
使えなかった為に、楽しみを潰してまで帰ったのに…。

ドコモのiPhoneユーザーは、ずっと圏外のままだったら、
とりあえず、再起動させてみることをお勧めする。

横尾に来ると、川からの風が冷たい。
一枚着込もうかと思うくらいだった。

けれど、動けばまた暑くなる気がして、薄着のまま歩く。

程なくして体はあたたまったが、相変わらず、足のマメが痛い。

新しい靴だったとは言え、インソールをオーダーまでして作ったのに、
両足にマメができちゃうのかよ!と酷く残念な気持ちになった。

徳澤園に着き、さて、ラーメンとソフトクリーム!と思い、
喜びいさんで建物に入ろうとすると…、
おお!シショウ!そして、旦那さん!
まさか、ここで会えるとは!

正面3mくらい前で手をふる。
あれっ!?無反応…。
もう一度…。
あれっ!?無反応…。

ああ、そうか!とサングラスをとる。
「ああ!寅ちゃん!」と気付いてもらえた。

そりゃ、久々だもん。
こんなとこで、サングラスに帽子の男に突然手を振られても
わかんないよな…。

シショウ一家とは久々にお会いしたので、かなり長く話込んでしまった。

俺は昼飯、シショウ一家は先に明神へ…ということで、
俺は徳澤園のラーメンを…と思ったら、
ここでシショウから死刑宣告!?
「寅ちゃん、ラーメンはないよ。ラーメンは秋限定だって」

そっ、そうなのか…。
ある意味、今山行で一番がっかりした。
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気を取り直し、ソフトクリーム。

ウマかった。
体が冷えたけど…。

ソフトクリームだけ食べ、明神に向かう。

明神でシショウ一家と再会。
少し休んだ後、一緒に上高地に向かう。

いつもは酷く退屈な道だが、お陰さまで、楽しく歩けた。

河童橋で、一足早く下界へと戻るシショウ一家を見送る。
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来た時と同じ位置から一枚。

幾分鯉のぼりが楽しそうに泳いでいるように思えた。

楽しい残雪期の槍ヶ岳山行だった!

さらば、上高地、また来るよ!
と言いたいとこだが、日程に余裕があること、
せわしなく帰りたくないこと、上高地でたまにはのんびりしたい、
以上三つの理由から、この日上高地で宿泊すべく、河童橋を渡り、
俺は西糸屋へと向かった。(笑)



[コースタイム]
槍ヶ岳山荘(-/7:05)〜殺生ヒュッテ付近(7:18/7:26)〜ババ平(8:09/8:17)〜
槍沢ロッジ(8:35/9:12)〜横尾(10:13/10:28)〜徳澤(11:07/11:47)〜
明神(12:22/12:57)〜河童橋(13:35/-)
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Commented by よしくに at 2014-05-24 07:56 x
空のブルーが濃いですね、雪の上のせいかな?
上高地へ下ってくると、徐々に感じる下界モード
帰りたくなっちゃうんだよね~

上高地にもう一泊ですか、いいですね
朝の上高地が神秘的と言いますからね
独身貴族がうらやましい(笑)
Commented by torajiro-joshu at 2014-05-24 12:30
★よしくにさん、こんにちは。
空気が澄んでいたせいで、空が青かったんじゃないですかね。

上高地はいいとこですが、それより奥、山に入っちゃうと、
やはり、俗っぽく感じちゃいますよね。
帰りたくなくなりますよね。

独身貴族ではありませんが、上高地一泊は良かったですよ。
by torajiro-joshu | 2014-05-04 23:59 | 山歩き | Comments(2)

私、寅次郎の好きな山、温泉、食べ歩き、愛犬(パグ)等に関して気ままに綴っていきます。


by torajiro-joshu