寅次郎がゆく!

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2013 初秋 表妙義縦走

この表妙義のルートは、一般の登山道としては国内最難関ルートの一つであり、
北アルプスの奥穂高~西穂高の縦走路より遥かに危険と思われます。
単純に技術のレベルだけで考えれば、要求されるレベルはこちらの方が上でしょう。
アプローチは楽ですが、ほぼ毎年死者も出ますし、安易に入らぬことをお勧めします。
また、ある山岳ガイドの記述によれば、無雪期の槍ヶ岳・北鎌尾根と
表妙義縦走の技術レベルは同等とのことなので、経験のある登山者ならば、
その難易度が容易に想像できるかと思われます。
また、経験のない登山者が入る山ではありません。
体力は勿論のこと、次々と現れる鎖場を無難にこなせなくては、
日帰りでの縦走もかなり厳しいと思われます。
岩場のみならず、危険が多く潜むこの登山道は、
一般登山道と言われてはいますが、限りなくバリエーションに近いルートという
位置付けと考えて、入山する場合には細心の注意を払う必要があると思います。


土曜夜に家を出発して、北アルプスのどこかへ!と思ってはいたが…、
仮眠のつもりが、なんと!寝過ごし、あえなく断念。

それならということで、10月に入ったら行ってみようと考えていた、
近場でも目一杯楽しめる、表妙義に行ってみることにした。
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表妙義のギザギザを背にする妙義神社へ先ずは向かう。

この参道、案外キツいです…。



登山届けを出し、いざ歩き出します。

すると、上半身ハダカの男が…。
もう一人は短パン、Tシャツにサブザックを背負った男…。
なんやろ?

お・も・て・な・し、おもてなし。(合掌)じゃなくて、
ま・か・フ・シ・ギ、摩訶不思議。

あれっ!?
彼等は登ってゆこうとします。
今流行のトレランさん!?
なっからイキオイが良さそうだ。

でも、まさか、その恰好で、表妙義に行かないよね…!?
それは常軌を逸してるよね…!?

もし行ったとして、何かあっても、俺は助けないから…。(キッパリ!)
それはもう自己責任とか何とか言うより、
そんな態度で山に臨むこと自体、甚だ無責任で舐め切った態度だから…。

天候悪化したら、どうすんだ!?
動けなくなって、救助に呼ばれる人の方が迷惑だろ!
そんなハダカで山に入るヤツを助ける為に、
こんな危ない山に入るなんて…。

いくつものギモンを抱えながら、俺は歩き出す。
彼等が写真を撮ってたかなんかしたので、俺が先に…。

すぐに彼等が歩き出し、せっついて来た。

やっぱ、イキオイがいいですな〜!
道を譲ります。

それにしても、二人とも凄いふくらはぎ。
Jリーガーかと思いました。

片や、こちら、貧相。
少年サッカー2軍レベルといったところ…。
いや、3軍でしょうか…。

傍目には、痩せっぽちに見えるらしいし…。
月とスッポンですね…。

う〜む…。

でも、イキオイの良さそうなトレランさんを見るのは滅多にない機会です。
ここは、トレランさんのレベルってのが如何程のものなのか、
拝見しましょう。

そして、フツーの登山者の、いや、少年サッカー3軍(汗)が
どこまでついていけるか、頑張ってみましょう。

予想では、稜線に出るまでの、比較的危なくない道では
彼等の体力についていけないでしょう。
ただ、稜線に出て、鎖場や、急な下りになった時は、
フツーの登山者の俺にも少しはアドバンテージが
あるかもしれません。

ちょっぴり楽しみです。

案の定、彼等は早いです!
けれど、俺にとっては早めのペースですが、
もうちょっと頑張れば、ついていけないこともなさそう。
けれど、ここで全力は出しません。
先も長いし…。

それに、普通(いつもの歩き)+αで歩いてナンボです。
無理はしないのが信条です。
レースではないんだし…。
楽しんだ結果、どれだけ食らいついていけるか、ただそれだけです。

いつも寄る「大」の字手前まで来ました。
彼等はスルーです。
俺は、いつも寄るので、今回も寄ってみました。

その間、やはり、差がつき、彼等は見えなくなりました。

奥の院手前まで来ると、ここは中間道との分岐でもあります。
ここで彼等はそっちに向かうのかなと思っていましたが、
やはり、表妙義に向かったようです。

う〜む…。
ハダカで…。
空身で…。

奥の院に来ると、短パンTシャツが鎖に取り付いてます。
ハダカは奥の院の祠から凄いイキオイで下りてきて、
ルートを鎖を使わず、フリーで登っていきます。

あら、結構お上手なんですね。

これは、下りがキモですか?
そんな気がしてきました。

奥の院を越え、主稜線に出たところにある見晴らしの手前まできました。

そこで…。

なんと!3分くらい、いや、本当は1分も経たなかったと思う。
その間に落石三連発。
なかには拳大の大きさのものもあり、必死に避けました。

おう!おう!と言う俺の声が聞こえ、
落石を認識したのでしょうが、「おっ、俺!?」みたいな会話を
仲間内で交わしていますが、俺には謝罪一つありません。

ろ・く・で・な・し、ろくでなし。(合掌)

それ以前に、落石を起こしておきながら、「落(らーく)」とも
叫べないって何なんでしょう?

ポチッ…。
この時、俺の、やる気スイッチが入った気がしました。

トレランさんについていったら危ない。
というか、アップダウンが連続する表妙義では、
ある一定の距離を保たないと危ない。
またいつ落石被害に遭うかわからない。
パッシング・ポイントが来たら、そこで抜く!

ところで、落石時のマナーについて、ある場でちょっと話したら、
「(そのマナーについて)おしえてあげて」と言う声がありましたが、
そもそも、そんなマナーすら知らない輩が入る山ではありません!
表妙義は!
上級の中でも更に上級と言われるコースなんですから…。

それに、あとでわかったことですが、ひとりの方は、
世界的にも有名なウルトラトレイルマラソンにも参加したことが
あるらしいんですから、そんなマナーは知っていて当然でしょう。

見晴らしに着きました。
ハダカが展望を楽しんでいます。

ここだ!

俺は、休まず先を急ぎます。

俺がルンゼを登る頃、追いかけるようにハダカがやってきました。
またもせっつくつもり?
少年サッカー3軍には前を行かせないということ?

う〜む…。
ハダカのアンチャンに追いかけられても嬉しくない…。

よし!
この先難路が続く、ここでちょっとスピード・アップだ!
ルンゼを通過した後、+αを出した。

ちょっと危険な岩場のところで、先行者に道を譲ってもらい、
更に先を急ぐと、あとはすぐにトレランさんの存在を感じなくなった。

とりあえず、危険な距離からは離れたかな?
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今日は、中央の、あのギザギザまで行きます。
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裏妙義です。

よく、裏妙義って、凄いんでしょう?と訊かれるので、
表妙義の方が遥かに凄いですよ!と答えますが、
裏だと凄いって感覚!?は、何かイカガワしいDVDとか本とかの
見過ぎではないでしょうか?(爆)

順調に歩いてはいたが、白雲山手前でロスト…。
道に迷った。

本来なら左に行くべきだったのだろうが、右下に、
明らかに新しいペンキマーク(矢印)があり、
それに従っていったら、道がなくなった。

白雲山を巻いて裏側に出る新ルートが拓かれたのかと思っていたのだが、
よくよく考えると、そんなルートは作り難い。
GPSを出して、マップを見ると、白雲山に続く尾根にすぐ出られそう
なので、それに取り付き、薮漕ぎっぽい歩きをして、白雲山に復帰。
すると、自分の復帰してきた道には、トラ・テープが張られ、
通行を止めていた。

それにしても、あの明確な矢印はなんだったんだろう?

5〜10分ほど、ロスト。

うーむ…。
痛いタイム・ロス。

少々陰鬱な気配の谷沿いの道を下りてく。

トレランさんの気配はない。
ロストしてる間に先に行ったか?それとも未だ後か?
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相馬岳より。

ここで、ちょいと腹ごしらえ。
買ってきたパンを食らう。

それにしても、想像以上に蒸し暑い。
水の摂取量が多い気がする…。
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それにしても、いつもカッコいいギザギザです。
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霞んではいますが、関東平野の末端が見えます。

相馬岳からは、木の根まじりだったり、尖った岩岩だったりの、
テクニカルな斜面をいきます。

トレランをしている知人によれば、こういったとこは
「絶対登山者の方が早い」と言ってましたから、
ここで少し頑張りましょう!
とは言え、頑張るも何も、そんなにスピードが出せる筈もなく、
慎重に下っただけですが…。(汗)

こういうとこは、少年サッカー3軍レベルとはいえ、
俺も登山者の端くれですから、苦手ではありませんが、
スピードよりも安全性第一ですからね。

バラ尾根のピークを越え、一旦下って、鷹戻しへ。
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梯子が現れてきました。

鷹戻しの入口です。
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長い長い鎖場では、倒木により、鎖の一部が埋まってしまっていた。

上から下る分にはそんなでもなかろうが、
下から来た場合には少し難儀するかも。

先日の敬老の日の台風被害だと思うのだが、
この山域も少なからず被害を受けたようで、
倒木により通過し難い場所が何箇所かあった。

鷹戻しを登ると、上では3人パーティが俺の通過を待っていてくれた。
ちょいと挨拶がてら、下の倒木状況を知らせておいた。
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ピラミダルな姿の金鶏山が眼下に…。

意外に手強い2段の鎖場を慎重に下り、金洞山方面へ。
ここからは短いけど、痩せ尾根で、かなり危ない。
木が生えているので、よくわからないかもしれないが、
どっちに落ちても、オサラバでしょう。

第4石門へのエスケープルートを横目に、スリリングなピナクル脇を通過。

更に痩せ尾根上を行く。
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金洞山(中之岳)頂上。

雲多めながら、遠望はそこそこきき、いい眺め。

ここでのんびり休憩。

西岳方面に向かい、そこから妙義神社方面に下ってもいいのだが、
ピナクル方面に戻り、そこから第4石門へと戻ることにする。

すると、二段鎖をハダカの男が下ってる!
やっぱ、縦走だったんですね!
それにしても、ようハダカで…。

第4石門への分岐でメモっていると、
トレランさん達がやってきた。
個人的印象だけど、ハダカは、登山開始早々の輝きを失ってるように見えた。

そうだとしたら、さもありなん。
ハダカで入るような甘いとこじゃない、表妙義は。
気象の悪化→低体温で、遭難騒ぎにならなかっただけでも
ヨシとしなきゃなんじゃないかなぁ。

俺が下ろうとすると、
石門への道を縦走ルートと勘違いしたらしく、
付いてきそうな雰囲気だったので、縦走ルートをおしえてあげた。

また、俺が金洞山まで往復したのではなく、
いきなりエスケープ・ルート利用と思われたらシャクという
気持ちも少なからずあったけど…。

別に速いとか遅いとか言うつもりはない。
向こうは二人だし…。
ただ、事実として、俺が分岐を通過してから
トレランさんが来るまで1時間程度あった。

それのみが、厳然たる事実。

フツーの登山者も舐めたもんではないでしょう?
少年サッカー3軍みたいな雰囲気だけど…。(笑)

分岐から第4石門までは一気下り。
更には車道まで一気下り。

すると、そこは、トラディショナルな暴走族なアンチャンが
バリバリとうるさい、インチキな観光地だった。

イマドキ、あんなのいるんだなぁ。

そんな輩でうるさい車道を、俺は、道の駅みょうぎまで
歩いていった。
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相変わらず、カッコいいギザギザ。(笑)


あくまでも個人的感想だけど、
表妙義は、トレランで入る山なんかではないと思う。
上級者コースの中でも、更に上級と言われてんだし…。
走るとこなんか、まずないよ。
それに落石だって起こしやすいとこだし、
起こさないように歩いたり、もし起こしてしまった時に
「落(らーく)」とも叫べない、マナーを知らない人間
なんか尚更入ってはいけないでしょう。
そんな人間の誘発した落石被害にあったら、
本当に堪んないよ。
誰が起こそうと、落石被害なんかイヤだけど…。



[コースタイム]
妙義神社(-/8:25)〜大の字(8:46/8:49)〜相馬岳(9:46/9:51)〜
バラ尾根ピーク(10:16/10:19)〜鷹戻し下部(10:40)〜
金洞山[中之岳](11:09/11:49)〜第4石門分岐(12:00/12:03)〜
石門広場(12:13)〜車道(12:20)〜道の駅みょうぎ(13:04/-)
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Commented by でん at 2013-10-01 18:24 x
マナーね~
裸でというのはマナー以前にオカシイですよね。

あとでブログにも書こうと思っているんですが
柏原新道で「初めてライト点けて歩くので一緒に行っていいですか?」だって(@_@)
山へ行くと色んな人がいるもんですね。
Commented by torajiro-joshu at 2013-10-01 18:47
★でんさん、こんにちは。
ハダカ、本当にオカシイと思いますよね。
しかも、何も持たずって…。

落石起こしても、あんな態度だし…。

でんさんの柏原新道でのエピソード、笑えますね。
まぁ、カワイイ子なら、俺はOKしますが…!?(笑)

そういや、先日双六小屋で、翌日西鎌を歩くことを他の登山者と話していたら、
そこにジイさんが割り込んできて、何時に出発するんだ?とか、
じゃあ、その時間に待ってるから!とか言われ、
すごく困りましたよ。
適当に受け流したけど、そんなジジイと歩く義理はないですからね。
それに、すぐについて来れなくなるだろうし…。
まぁ、カワイイ子なら、俺は喜んでOKしますが…!?(爆)
Commented by よしくに at 2013-10-03 18:07 x
カワイイ子ならね(笑)

自己責任は勝手だけど、
周りに被害を与えられたんじゃたまらないですね

妙技は表も裏もまだ踏み入れてないんです
一度案内してもらえませんでしょうか
とはいえ、今日の日記を見ている限り、
虎次郎さんについていける自信が薄らぎましたが
ギザギザ大好き人間なんで大丈夫かな(笑)

トレランさんといえば、忘れられないのが穂高岳山荘でのこと
夜7時に着いたカップル
上高地から一気に来たという
遅い到着を何とも思っていない
山荘のスタッフはにこにこと夕食を用意してるから
何とも思わないのかもしれないが
それよりも驚いたのは、翌日の行動
なんと槍に登って上高地に下るという
一日でですよ
確かに、胸も厚く、足の筋肉も半端じゃなかったけど
北アルプスは格好のトレーニングコースだと言われて
返す言葉がありませんでした
夫婦でトライアスロンをやってるそうです
いろいろな人がいますね

来年、でんさんと一緒に妙義、どうでしょう?
Commented by torajiro-joshu at 2013-10-03 22:36
★よしくにさん、こんにちは。
まぁ、可愛い子ならOKでしょう。(笑)

マナーって言うか、落石起こしたら、今回なんかは
下に人がいるのがわかってる筈なんだから、
なんらかの声をかけるのは当たり前だと思うんですけどね。
人として…。

ハダカはどうでもいいですけど…。
本人が低体温になろうが、怪我しようが…。
ただ、それで救助を呼んだとしたら、
自己責任というか、単なる無謀なヤツって気がしますが…。
救助する方が可哀想だと思いますよ。

穂高岳山荘19時着ですか?
到着遅過ぎでしょうね。

穂高岳山荘→槍→上高地は充分可能でしょう。
ただ、遅くに到着じゃ意味ないと、個人的には思いますけど…。
仮に19時到着でいいなら、普通の登山者なら
結構できる人が多いと思いますよ。

妙義は、みんなの都合があったなら…。
by torajiro-joshu | 2013-09-22 23:59 | 山歩き | Comments(4)

私、寅次郎の好きな山、温泉、食べ歩き、愛犬(パグ)等に関して気ままに綴っていきます。


by torajiro-joshu