寅次郎がゆく!

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白峰三山縦走(2日目)

朝飯を食らい、小屋の外に出てみると、
もう雨は降っていなかった。
けれど、案の定、風は強めに吹いていた。
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鳳凰三山が美しい。
左奥には八ヶ岳も見える。



昨夜の天気予報では、概ね15時まではなんとか天気も
もちそうだった。

しかし、ここ数日予報は外れまくっている。
お昼くらいまでが勝負だと思っていた。
或は、間ノ岳まで行ければ、あとはなんとかなると、
個人的には思っていた。

いつもはジャケットを着て歩くことはない。
けれど、今後も強風が吹くであろうことを想定して、
珍しく、ジャケットを着て歩くことにする。

小屋前でたけさんパーティを待つ。

本日は、たけさんのお誘いに乗って、
パーティに加えていただく。

昨日は単独行、けれど、本日は急遽4人パーティでの行動。
ちょっぴり不思議な感じ。

でも、旅は道連れ、こういうのも悪くないやろ。
その実力も人柄も充分存じ上げてるし…。

この日の中頃、たけさんも仰っていたが、
パーティ行動はやはり人だよね!と。
たしかに、そうかもなと俺は思った。
この話はまたあとで…。

風の強い中、小屋を後にする。
強いと言っても、雨は伴わないので、全然楽。
昨日や、昨秋の新越〜針ノ木〜扇沢に比べれば、
余裕すら感じる。

経験が自信を生み出してくれていることを感じる。
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富士山がしっかり見える。

昨日とは大違いだ。

希望的観測だが、少なくとも昼までは天気が
崩れることはないように思えた。

歩きながら、たけさんパパと、本日の行動のことや
天気のことを話す。

明日の好天は見込めなさそうなので、
大門沢小屋に到着した時点で、
総合的に下山か幕営か判断するとのこと。

自分もそうすることにする。
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一ヶ月前に登った仙丈ヶ岳も綺麗に見える。
奥には中央アルプスも…。

さすがに、雪もほとんど消えた。

それにしても、仙丈ヶ岳から左手にのびる、仙塩尾根は長いな。
でも、来年こそ歩いてみたい。
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風が強いので、みんな結構着てる。

俺のジャケット着用も正しかったようだ。(笑)
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途中で、朝陽が間ノ岳を照らし、薄紅色にその山容を染める。
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ふと道端に目を遣ると、キタダケソウが咲いていた。
もうあまり見られないと思っていたので、とても嬉しい。


ただ、風が強く、花の写真がブレてしまったのは残念だ…。

※でんさんよりご指摘いただきました。
キタダケソウではなく、これはチョウノスケソウとのこと。
修正致します。
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振り返ると、甲斐駒。
その手前の稜線は栗沢山、アサヨ峰、鳳凰三山。
この尾根もいつか縦走したい。

肩の小屋は、テント村になっていた…。
海の日三連休、恐るべし!
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北岳の山頂に向かう途中で、キタダケソウの群生が見られた!

ラッキーだった!

※でんさんよりご指摘いただきました。
これまたキタダケソウではなく、これはチョウノスケソウとのこと。
修正致します。
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北岳山頂にて。

朝からかなりの賑わい。

それもそうだよな。
あとから知ったんだけど、前日、芦安側からだけでも
2000人超の登山者が入ったって言うんだから…。
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一ヶ月前に登った仙丈、甲斐駒もよく見える。

なんだか懐かしい感じすらある。
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鳳凰三山の稜線も綺麗。

こちらは、たしか高2の時歩いたから…。
懐かしさなんか通り越してる…。

今日の行動は結構長い。
最低でも大門沢小屋まで。
場合によっては奈良田まで。
天気とその時の状況で総合的に判断する。
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仙丈側の斜面では、花が風に揺れつつも、
一生懸命に咲いていた。

厳しい状況でも咲いている花を見て、
なんだか涙が出そうになった。
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富士山はよく見えるものの、
相変わらず怪しい気配…。

先が短いとは決して言えないので、
少しの休憩の後、間ノ岳方面へと向かう。
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北岳山荘はもうすぐ。
取り敢えずの目標の間ノ岳は、雲に呑まれそうな雰囲気。

それにしても、風はやまない。
時折、突風が吹き、体を持っていかれそうになる。

ただ、個人的には、そんなにキツくはない。
歩くのにそんなに支障は感じないし、
雨でないだけマシだ。
去年の新越〜針ノ木〜扇沢より遥かにマシ。

北岳山荘〜間ノ岳間は結構登山者が多い。
やはり、百名山狙いの登山者がピークハントで来てるのだろうか?

北岳山荘から先、間ノ岳までだが、この道も遥か昔に歩いた。
高1の夏、山岳部の合宿で初めて歩いたのだ。

あの時は、たしか、真っ暗な中、ヘッドランプの明かり頼りに、
この道を歩いたと記憶する。

俺の最初の3000m峰は北岳、間ノ岳は二番目となったのだった。
いや、中白峰をピークとしない説なら、間ノ岳は二番目。
それをピークとするなら三番目だな。
個人的には、後者でいいと思うのだが…。

このルートも懐かしさなんて越えている。
真っ暗だったからと言えば、それまでだが、
見る景色全てが新鮮。
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間ノ岳の頂上はガスっていた…。

正確には、中白峰手前から雲の中に入ったようで、
ずっと乳白色の世界だった。

あの夏、ここで、15歳の少年の俺は、背中の荷物だけでなく、
前日の疲れをそっくり背負い込んで、
ほぼ放心状態で空を眺めていた気がする。

あれから多くの時が過ぎ、今日遂に…。
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遠望も全くきかない中を農鳥方面へと下ってゆく。

本日は、標高3000mより上は概ね雲の中になるようだ。
間ノ岳に向かう途中、既に仙丈は雲に呑まれていた…。
高度を下げれば、また視界がきくようになるだろう。
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下ってゆくと、雲が切れ始め、農鳥小屋が見えてきた。

ロケーションの雰囲気は、北岳山荘にそっくり。
話してみると、たけさん夫妻もそう感じてたようだった。
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富士山が眼前に迫る雰囲気はかなりのもの。

小屋主が変わったら、いつか泊まってみましょう。(笑)

小屋前で栄養補給し、自分にとっては本日のメイン、というか、
今山行のメインの西農鳥、農鳥に向かう。
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振り返ると、間ノ岳は頭をすっぽりと雲に呑まれていた。

やはり、本日は3000m付近はダメなようだ…。

それでも、間ノ岳〜三峰岳から熊ノ平へと続く稜線は
そこそこ見えていた。

あの稜線を高1の時歩いたんだなぁ。
それにしても、よく歩いたなぁと思うと、
なんだかとても、あの時の自分をほめてやりたくなった。
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しかし、塩見は雲に呑まれることはあまりなく、
この時はくっきり見えていた。

チーム船窪のゆなちゃんがこの日塩見に登頂だったようなので、
無事登れたか気になっていたが、この様子なら大丈夫と思い、
勝手にちょっぴり安心した。

たしか、西農鳥に向かう途中だったと記憶する。
後から来たトレイルランナー!?風情の、
白い足袋みたいな靴!?みたいなのを履いた輩には閉口した。

この男のマナーは最悪。
狭いところで強引に抜きにかかったり、
道迷いを誘発したあげく、それが間違いとわかるや否や、
超強引に引き返し、またまた10人程のパーティを抜き返し、
我がパーティのMさんがちょっと危ない
岩場に取り付いているにもかかわらず、鼻先を舐めるように
ショートカットしていくという有様。
ヘタすりゃ接触なんていうこともあり得るし、
そうすりゃ、1.5m程Mさんが落ちたかもしれない。
そんなのおかまいなし。
ハッキリ言って、ヤツは鬼畜だと思った。
思わず怒鳴りたい衝動にかられたが、我慢してしまった。
(それが、いいのか悪いのかわからんけど…。)
でも、後から追いかけて、プレッシャーくらい
かけてやればよかったかも。
まぁ、できてもしないけどね。

その時、たけさん夫妻もヤツの行動に腹が立っていたようで、
ああいうのは山に来ちゃダメだよね!という話になった。

ああいうおかしなのを見ると、「パーティ行動は、やっぱ、
仲間の人柄によるのかもね」という話にもなった。

そりゃそうだ。
変なヤツと一緒じゃ楽しくないし、
そいつが超マナーが悪く、他の登山者に危害を及ぼしたら、
恥ずかしいを通り越して、情けないもんな。
勿論、被害者には申し訳ないし…。

パーティ行動は、仲間の実力云々より人柄、
ウマがあうかどうかの方が大事!って、
そういえば、山の先輩が仰っていた気がする。
そのことが、よくわかる一件だった。
 
3000m全山完登を前に、ちょいとイヤな輩と遭遇したと思った。

おかしな輩と遭遇し、それで忘れたわけでもないが、
西農鳥では、写真を撮り忘れた。

まぁ、自分の中では、農鳥も3000m峰だと思っているので、
俺の3000m峰完登は終わってないゆえ、それほど西農鳥に
こだわりがなかったから…とも言えなくないが…。

農鳥岳へはあと一息。
最後のピークを目指す。
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富士山の真下が農鳥岳。

本当にあと一息。

一度下って、更に登り返す。

そして…、
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遂に農鳥岳頂上。

長かった…。

15で山を始め、長い月日が流れた。
時に熱く、時に静かに、山に登ってきたような気がする。

別に3000m全山完登は当初目標でも何でもなかった。
ただ、登り続けるうちに、それが見えてきて、
じゃあ、やってみよう!と思ったに過ぎない。
長く続ける中で見えた、過程の一つに過ぎないだろう。

3000m全山完登は、やがて、その目標を
日本百高山完登に変えるかもしれないのだから…。

決してこれが終わりの目標ではない。

今はまだわからない。
ただ、細々とでもコツコツやった結果がそこにあるなら、
これからもコツコツやっていけば、そういったことが
視野に入ってきて、目標となるかもしれない。

今はただ、理屈抜きで、自分の登りたいと思う山に
ひたすら登りたいだけ。

そう思いつつも、一つの区切りとして、正直ホッとした。

同時に、この一つの登頂にお祝いの声をかけて下さった仲間の
存在があったことに感謝した。
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今日も大気が不安定ということなので、
少しの休憩の後、下山を開始する。
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大門沢下降点に来る頃、富士山には雲がかかってきた。
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一方、農鳥方面には青空が!

なんともよくわからない天気…。
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名残惜しい気持ちを抱えつつも、大門沢に向かう。
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富士山には、益々雲がかかってきた。

一先ず大門沢小屋に下りると、そこはかなりの賑わい。
天候と小屋の賑わいを見て、時間的にも可能と思われたので、
本日奈良田まで下ることにする。

途中、通り雨に見舞われながらも、我々は長い長い登山道を
ひたすら下っていった。


たけさん、たけさんパパ、Mさん、
今回は急遽パーティに加えていただき、
どうもありがとうございます。
おかげで楽しい山行となりました。
また、甲府まで送っていただき、ありがとうございます。
またいつか御一緒できることを楽しみにしてます。



[コースタイム]
北岳肩の小屋(-/4:27)〜北岳頂上(5:05/5:15)〜北岳山荘(6:01/6:07)〜
中白峰頂上(6:42/6:46)〜間ノ岳頂上(7:40/8:00)〜2960m付近(8:25/8:31)〜
農鳥小屋(8:57/9:21)〜西農鳥岳頂上(10:09/10:15)〜農鳥岳頂上(10:53/11:15)〜
大門沢下降点(11:45/12:00)〜2460m付近(12:40/12:50)〜2210m付(13:17/13:30)〜
1940m水場(13:56/14:03)〜大門沢小屋(14:26/14:49)〜1550m付近(15:23/15:26)〜
1460m付近(15:45/15:55)〜1180m付近(16:45/16:50)〜奈良田駐車場(18:17/-)
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Commented by よしくに at 2013-07-21 06:30 x
3000m峰全山踏破おめでとうございます!!
一つの目標が達成されましたね
気の合う中mとやまでであって行動を共に 
こういうハプニングは最高!!
途中で出会った馬鹿者は最低ですが
トレランの大会が二本でも増えてきて
マナー氏ら図も増えてるよう、いやですね

それにしても二日目はしっかり歩きましたね
山頂が雲の中は残念でしたが
皆さんの体力に拍手です
農鳥 何時行けるかな?
いまでしょ!!と言いたいけど・・・(笑)
虎次郎節の効いた山行記録
楽しかったです
ありがつ!!
Commented by でん at 2013-07-21 17:09 x
長い行動時間は好きじゃないといいながらも歩きましたね~(@_@)
もっとも寅次郎さんならそれも余裕なのは、よ~くわかっています。

芦安からだけでも2000人ですか~(@_@)
連休・休日に登山者が集中するのは仕方ないにしろ
どの山もオーバーユースなんでしょうね。
静かな山を見つけるのが大変です(笑)

3000m峰踏破、おめでとう!
Commented by torajiro-joshu at 2013-07-22 06:06
★よしくにさん、こんにちは。
ありがとうございます。
取り敢えずの、今年の目標の一つが、漸く達成できました。

足袋靴!?の輩には本当に腹が立ちました。
マナー悪過ぎですね。

山仲間のみなさんと偶然の再会は嬉しかったです。
歩くだけでなく、色々話もできたし…。

二日目は案外キツくなかったですよ。
俺の場合は荷物が軽かったので、
たけさんパーティみたいにテント装備なら
キツかったかもしれませんが…。

よしくにさんも早いうちに農鳥に行けるといいですね。
Commented by torajiro-joshu at 2013-07-22 06:22
★でんさん、こんにちは。
ありがとうございます。
やっと、達成できました。

全山を視野に入れてから、農鳥や仙丈への山行計画が
ことごとく仕事で潰されたので、それがなければ、
もっと早くできてたと思うんですけどね…。

長時間行動はあまり好きじゃないですよ。
もっと正確に言えば、リスクの高くなる時間帯まで
行動するのは好きじゃないということです。
まぁ、その日の状況によって、それは変わってきますけどね。

芦安からは相当入ったようです。
ちなみに、その日の富士山には4000人入山だったとか…。
長野の戸台方面からは、朝イチの時点で、ざっとみたところ、
300人位の入山があったみたいです。

静かな山はどこ?といった感じですね。
Commented by でん at 2013-07-22 12:25 x
コメントしようかどうしようか迷ったのですが・・・
キタガケソウとあるのは、たぶん「チョウノスケソウ」だと思います。
キタガケソウは、どちらかというとハクサンイチゲのような葉ですがそれとはまた違います。
キタダケソウ、実際に見たことないですが・・・(^^;)
Commented by torajiro-joshu at 2013-07-22 19:49
★でんさん、こんにちは。
ご指摘、ありがとうございます。
修正します!
Commented by ゆな at 2013-07-24 07:38 x
おめでとうー!!!
目標達成したときに、おめでとうって祝福してくれる仲間がいてよかったね( ´ ▽ ` )ノ

パーティーはウマが合うか、とか人柄が大事だってすごくわかるよー!!!
私も、農鳥小屋の主が変わったら泊まりに行きたいな(^^;;
ピークス読むと悪い人じゃなさそうだけどね。

塩見のこと心配してくれてたんだー!
私も北岳とか農鳥方面気にしてたよ!笑
農鳥は結構晴れてた気がしたけど…

次は百高山だね!!!
Commented by torajiro-joshu at 2013-07-24 20:28
★ゆなちゃん、ふたたびこんにちは。
ありがとう。
良かったよ〜!
祝福してくれる仲間もいたしね。

パーティは、やはり、行き着くところ、相手の人柄や相性だね。
いくら実力あってもイヤなヤツとは一緒に歩きたくないもんね。

農鳥のオヤジ、実際はどうなんだろね?
アクは強そうだったけど…。

塩見方面、気にかかっていたよ。
どうなんかなって。
こっちも気にしてくれていたとは、ありがとう。

農鳥より、概ね塩見の方が天気良さそうだったね。

百高山、のんびり目指します。(笑)
by torajiro-joshu | 2013-07-14 23:59 | 山歩き | Comments(8)

私、寅次郎の好きな山、温泉、食べ歩き、愛犬(パグ)等に関して気ままに綴っていきます。


by torajiro-joshu