2012年 09月 22日
扇沢〜新越山荘〜針ノ木岳〜扇沢 (1日目)
南アルプスの北岳〜農鳥を縦走しようと思っていた。
しかし、南アルプスの天気はイマイチなよう。
なので、北アルプスに変更。
今年は扇沢〜白馬大池、扇沢〜船窪、船窪〜烏帽子を歩いたので、
空白区間の種池〜針ノ木峠を歩くことにした。
そうすれば、烏帽子〜白馬まで繋がる。
前夜家を出ようと思っていたが、出る際になり、雨が降り出す。
なので、翌日未明に出発することにする。
しかし、あまり早く起きられず、扇沢到着は10時近くになっていた。
それでも、それはある意味計算済み。
下山者が停めていたマイカーで帰ることを期待してた。
そうすれば、駐車スペースが空くからだ。
果たして、ギリギリだったが、なんとか駐車できた。
扇沢から歩き始める。
柏原新道はほぼ一ヶ月ぶりだ。
どんな登山道か雰囲気がわかっているので、気持ちは楽。
種池まで頑張れば、あとは稜線歩きといった感じ。
とりあえず、前半の柏原新道を頑張る。
さすがに、登り出しが遅い為、登る人は少ない。
まぁ、前回と同じくらいだけど…。
前回はすぐにガスにおおわれたが、今回は天気がいい。
木の間越しに大町方面が見えた。
秋の気配を感じる登山道は、花も少なくなっていたが、
それでもいくつか咲いていた。
黄色い花(名前わからず…。)に、心和む。
ケルン手前での注意喚起の看板。
危険地帯はウダウダせず、スピーディに通過する。
ケルンまでは前回とほぼ同ペース。
今回の方が少し荷も軽いんだけど…。
数kgの差じゃ、たいして変わらないということか…。
途中、扇沢の駐車場が見えた。
さすがに、混んでる…。
連休だもんな。
前回もそんなに休まずに種池まで歩けたので、今回もそうする。
種池山荘の姿はガスに包まれ見えない。
見えると、元気がわくのだが…。
とりあえず、目の前の一歩に集中。
黙々と歩く。
なんとなく、種池が近い気がしてきてからは、少し元気がわく。
一歩、また一歩と進む。
小屋が見えた。
意外にも前回より結構早い。
後半ペースが上がったか。
どうせなので、2時間切りを目指す。
が…、2分遅れ。
まぁ、休憩込みで2分遅れだから、ヨシとしよう。
種池小屋前は人で溢れていた。
新越方面も爺ヶ岳方面も見えない…。
なんともまぁ…。
意外に気温が低い感じで、あまり休むと汗冷えしそうなこともあり、
昼飯を食らい、そそくさと出発する。
地名の由来だという種池。
案外小さい。
水面には青空も少し映っているんだけど…。
この夏、熊が出没したというキャンプ場を通過し、新越方面へ。
こんなに近くても出るんだ!と、ちょいとビックリ。
その熊は駆除されてしまい、もういないとはいえ、
少し緊張感を持ったままで先を急ぐ。
曇っているせいもあるかもしれないが、
微妙に陰鬱な感じの道を歩いてゆく。
すると、ガスが少し切れ、爺が岳の裾が少し見えた。
手前の葉は黄色く色付き、秋を感じさせた。
立山方面も少し見えた。
チングルマの花柱もなんとなくススキのように思え、
秋の気配を強く感じる。
緑の中にナナカマドらしき紅が混じる。
雲の切れ間から立山方面の山々が姿を現す。
しかし、劔までは見えず…。
まぁ、明日は天気がいい筈だから、明日の稜線歩きで、
立山や劔、薬師などの山々を存分に眺めればいいさ。
爺ヶ岳も雲の中…。
けれど、進行方向はそこそこ展望が効き、
幾分黄色みを帯びてきた山々の姿が美しい。
なれど、微妙にガスったり、ガスが切れたり…。
ガスが切れれば、気持ちいい雲上のトレイル。
と言いたいところだが、実はアップダウンが結構多く、
決して楽とは言い切れない。
それでも、秋の気配を感じ、楽しい。
稜線の扇沢側は切れ落ちているところが多く、
なかなかの迫力。
岩小屋沢岳頂上。
あまり頂上ぽくない雰囲気。
単なる通過点ぽい印象だが、それは扇沢側がガスっていたから
そう感じただけで、実はそちらの側が迫力ある斜面となっていそう。
そして、反対側は劔、立山がよく見える!筈だ…。
生憎、遠望が効かず…。
途中、ウラシマツツジの紅が眩しい。
下界はまだまだ暑いが、山では、
確実に季節は秋へと移ろっている。
秋なんだなぁ…。
時の流れの早さを感じる。
今俺は生きている。
いつ果てるとも知れない、人生という旅の中。
この山旅と同じく、基本、単独行で…。
そこはかとない孤独感を感じる。
独りには馴れてるけど…。
人って、やっぱり、人と繋がっていたいんだよな。
どんなに独りが好きって言ったって。
まぁ、別に、俺は独りが特別好きってわけじゃないけど…。
たまたまそういう状況だから、それを受け入れてるに過ぎないけど…。
意識のレベルで自分は孤独ではないと思えることは、すごく大切だと思う。
自分には帰れる場所があるというのは、すごく大切だと思う。
人は独りでは生きていけない。
誰かの為に自分があり、自分の為に誰かがある。
そんな関係性の相手がいたら、なんと素敵なことだと思う。
いつか、俺の前にも、そんな相手が現れてくれたら…。
そんなこと考えながら、静かに独り歩いていた。
緑の海が、白い霧に呑まれる。
小屋はあの向こうだろう。
小屋を目指して、白いトレイルを黙々と歩く。
すると、あれっ!という感じがするほど呆気なく、小屋が現れた。
新越山荘。
小さくて、可愛らしい小屋だった。
到着後、同室になった福井のIさんと色々会話をして楽しんだ。
Iさんは、地元の白山にとても詳しく、白山に全く行ったことのない俺は、
興味深く、それらの話をきかせていただいた。
また、談話室では糸魚川から来られたという2人組パーティの方々とも
楽しく話をさせていただいた。
新越山荘の夕食。
小屋閉め2日前のおかげか?少しおかずが多いような…。
まぁ、それはいいことなわけで、腹一杯いただく。
食後、相席となった年配の登山者と青年とちょいと話す。
すると、その年配の方、アマチュア山岳写真では超有名な方!
とても穏やかな方で、色々と楽しい話をきかせていただいた。
部屋に戻り、今度は同室の方と話す。
話題は、主に、急転した天気の話。
明日は好天のわけが一転、曇りのち雨の予報…。
それでも、午前中早い時間に頑張れば、
なんとか濡れずに下山できるだろうと、
誰もが明日の天気に期待していた。
俺も、針ノ木岳まで頑張れば、あとはなんとかなるだろうと読んでいた。
明日雨が降らないことを祈り、眠りについた。
[コースタイム]
扇沢駐車場(-/9:57)〜柏原新道登り口(10:04/10:12)〜
八ツ見ベンチ(10:39)〜ケルン(10:55/11:00)〜種池山荘(12:14/12:29)〜
岩小屋沢岳頂上(13:28/13:35)〜新越山荘(13:58/-)
しかし、南アルプスの天気はイマイチなよう。
なので、北アルプスに変更。
今年は扇沢〜白馬大池、扇沢〜船窪、船窪〜烏帽子を歩いたので、
空白区間の種池〜針ノ木峠を歩くことにした。
そうすれば、烏帽子〜白馬まで繋がる。
前夜家を出ようと思っていたが、出る際になり、雨が降り出す。
なので、翌日未明に出発することにする。
しかし、あまり早く起きられず、扇沢到着は10時近くになっていた。
それでも、それはある意味計算済み。
下山者が停めていたマイカーで帰ることを期待してた。
そうすれば、駐車スペースが空くからだ。
果たして、ギリギリだったが、なんとか駐車できた。
扇沢から歩き始める。
柏原新道はほぼ一ヶ月ぶりだ。
どんな登山道か雰囲気がわかっているので、気持ちは楽。
種池まで頑張れば、あとは稜線歩きといった感じ。
とりあえず、前半の柏原新道を頑張る。
さすがに、登り出しが遅い為、登る人は少ない。
まぁ、前回と同じくらいだけど…。
前回はすぐにガスにおおわれたが、今回は天気がいい。
木の間越しに大町方面が見えた。
秋の気配を感じる登山道は、花も少なくなっていたが、
それでもいくつか咲いていた。
黄色い花(名前わからず…。)に、心和む。
ケルン手前での注意喚起の看板。
危険地帯はウダウダせず、スピーディに通過する。
ケルンまでは前回とほぼ同ペース。
今回の方が少し荷も軽いんだけど…。
数kgの差じゃ、たいして変わらないということか…。
途中、扇沢の駐車場が見えた。
さすがに、混んでる…。
連休だもんな。
前回もそんなに休まずに種池まで歩けたので、今回もそうする。
種池山荘の姿はガスに包まれ見えない。
見えると、元気がわくのだが…。
とりあえず、目の前の一歩に集中。
黙々と歩く。
なんとなく、種池が近い気がしてきてからは、少し元気がわく。
一歩、また一歩と進む。
小屋が見えた。
意外にも前回より結構早い。
後半ペースが上がったか。
どうせなので、2時間切りを目指す。
が…、2分遅れ。
まぁ、休憩込みで2分遅れだから、ヨシとしよう。
種池小屋前は人で溢れていた。
新越方面も爺ヶ岳方面も見えない…。
なんともまぁ…。
意外に気温が低い感じで、あまり休むと汗冷えしそうなこともあり、
昼飯を食らい、そそくさと出発する。
地名の由来だという種池。
案外小さい。
水面には青空も少し映っているんだけど…。
この夏、熊が出没したというキャンプ場を通過し、新越方面へ。
こんなに近くても出るんだ!と、ちょいとビックリ。
その熊は駆除されてしまい、もういないとはいえ、
少し緊張感を持ったままで先を急ぐ。
曇っているせいもあるかもしれないが、
微妙に陰鬱な感じの道を歩いてゆく。
すると、ガスが少し切れ、爺が岳の裾が少し見えた。
手前の葉は黄色く色付き、秋を感じさせた。
立山方面も少し見えた。
チングルマの花柱もなんとなくススキのように思え、
秋の気配を強く感じる。
緑の中にナナカマドらしき紅が混じる。
雲の切れ間から立山方面の山々が姿を現す。
しかし、劔までは見えず…。
まぁ、明日は天気がいい筈だから、明日の稜線歩きで、
立山や劔、薬師などの山々を存分に眺めればいいさ。
爺ヶ岳も雲の中…。
けれど、進行方向はそこそこ展望が効き、
幾分黄色みを帯びてきた山々の姿が美しい。
なれど、微妙にガスったり、ガスが切れたり…。
ガスが切れれば、気持ちいい雲上のトレイル。
と言いたいところだが、実はアップダウンが結構多く、
決して楽とは言い切れない。
それでも、秋の気配を感じ、楽しい。
稜線の扇沢側は切れ落ちているところが多く、
なかなかの迫力。
岩小屋沢岳頂上。
あまり頂上ぽくない雰囲気。
単なる通過点ぽい印象だが、それは扇沢側がガスっていたから
そう感じただけで、実はそちらの側が迫力ある斜面となっていそう。
そして、反対側は劔、立山がよく見える!筈だ…。
生憎、遠望が効かず…。
途中、ウラシマツツジの紅が眩しい。
下界はまだまだ暑いが、山では、
確実に季節は秋へと移ろっている。
秋なんだなぁ…。
時の流れの早さを感じる。
今俺は生きている。
いつ果てるとも知れない、人生という旅の中。
この山旅と同じく、基本、単独行で…。
そこはかとない孤独感を感じる。
独りには馴れてるけど…。
人って、やっぱり、人と繋がっていたいんだよな。
どんなに独りが好きって言ったって。
まぁ、別に、俺は独りが特別好きってわけじゃないけど…。
たまたまそういう状況だから、それを受け入れてるに過ぎないけど…。
意識のレベルで自分は孤独ではないと思えることは、すごく大切だと思う。
自分には帰れる場所があるというのは、すごく大切だと思う。
人は独りでは生きていけない。
誰かの為に自分があり、自分の為に誰かがある。
そんな関係性の相手がいたら、なんと素敵なことだと思う。
いつか、俺の前にも、そんな相手が現れてくれたら…。
そんなこと考えながら、静かに独り歩いていた。
緑の海が、白い霧に呑まれる。
小屋はあの向こうだろう。
小屋を目指して、白いトレイルを黙々と歩く。
すると、あれっ!という感じがするほど呆気なく、小屋が現れた。
新越山荘。
小さくて、可愛らしい小屋だった。
到着後、同室になった福井のIさんと色々会話をして楽しんだ。
Iさんは、地元の白山にとても詳しく、白山に全く行ったことのない俺は、
興味深く、それらの話をきかせていただいた。
また、談話室では糸魚川から来られたという2人組パーティの方々とも
楽しく話をさせていただいた。
新越山荘の夕食。
小屋閉め2日前のおかげか?少しおかずが多いような…。
まぁ、それはいいことなわけで、腹一杯いただく。
食後、相席となった年配の登山者と青年とちょいと話す。
すると、その年配の方、アマチュア山岳写真では超有名な方!
とても穏やかな方で、色々と楽しい話をきかせていただいた。
部屋に戻り、今度は同室の方と話す。
話題は、主に、急転した天気の話。
明日は好天のわけが一転、曇りのち雨の予報…。
それでも、午前中早い時間に頑張れば、
なんとか濡れずに下山できるだろうと、
誰もが明日の天気に期待していた。
俺も、針ノ木岳まで頑張れば、あとはなんとかなるだろうと読んでいた。
明日雨が降らないことを祈り、眠りについた。
[コースタイム]
扇沢駐車場(-/9:57)〜柏原新道登り口(10:04/10:12)〜
八ツ見ベンチ(10:39)〜ケルン(10:55/11:00)〜種池山荘(12:14/12:29)〜
岩小屋沢岳頂上(13:28/13:35)〜新越山荘(13:58/-)
by torajiro-joshu
| 2012-09-22 23:59
| 山歩き