寅次郎がゆく!

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鹿島槍ヶ岳〜白馬岳縦走 4日目(白馬山荘〜栂池)

前日同様、今日も眠れなかった。
夜中に何度も何度も目が覚める。

それでも目を瞑り、横になっているのだが、
時折部屋中に響くイビキと、もはやうめき声といったようなイビキ!?、
更には廊下をバタバタと歩く音が俺を眠りから遠避ける。

今日も睡眠時間は、おそらく2時間以下。
山でこんなに眠れないことも珍しい。

本日の行程は長くはない。
特別早くに出発しなくてもいいのだが、
眠れないので、起きてしまって、
いつもより早く出発することにする。

トイレに行ったついでに、外を見てくる。
星が瞬いている。
旭岳の脇には富山の街の夜景も見える。

自炊室で飯を作っていると、他の登山者もやってくる。
大町方面の夜景も見えますよ!ということなので、
ちょっと見てくる。
たしかに、杓子の脇に大町と思しき街の明かりが見える。

空はさっきよりも雲が出てきてしまったが、
未だ星は瞬いてた。

早々に朝食を済ませ、出発の準備を整える。
雲は流れ、自分が山に入った中では一番天気のいい朝を
迎えそうな気配になっていた。

山頂で御来迎を迎えられそうにないので、小屋脇の道を行き、
大町側が見渡せるところに行く。
すると、かなりの宿泊客が御来迎を拝みに既に来ていた。

けれど、大町側はイマイチ…。
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夜明け前の白馬岳。

期待は高かったものの、たいして焼けず、また、
太陽も日の出の時間を過ぎても出てこなかった。

諦めて、山頂に向かう。




御来迎を拝むことはできなかったものの、山頂から眺めはいい!
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杓子、鑓の向こうに、歩いて来た五竜、鹿島槍が見える。
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劔もばっちりである。
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空は既に秋の気配を見せ始めていた。

夏ももう終わりか…。
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しかし、池の平山方面!?を見れば、
夏の雲が、まだまだだぜ!とでも言わんばかりに、
その存在感を示していた。
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一方が切り立った頂上からは、白馬の深い谷が見える。

眼下には、雪渓だけでなく、猿倉もよく見渡せた。

頂上から立ち去り難く、景色をずっと見ていると、
やがて太陽が姿を現してきた。
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朝の光が白馬三山を照らす。
そして、遠くには槍ヶ岳だけでなく、八ヶ岳や南アルプスが見え、
やがて、富士山までも見えるようになってきた。
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劔にも陽が当たる。
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振り返れば、雪倉、朝日岳と続く稜線も綺麗に見えた。

不安定ながらも、行く気ならば、今日は間違いなく朝日岳までは行けるだろう。
そうすれば、日本海の親不知までは、コースタイムではあと15時間ほど。
心惹かれた。

しかし、明後日の天気も微妙。
その上、電車が微妙。
うまくいけば、日曜のうちに下山でき、帰宅もできるだろうが…。

少なくとも、あと一日余計に休みがあれば…。

まぁ、仕方あるまい。
またいつか来よう!
そして、海まで繋げてみよう。

後ろ髪引かれながら、予定通り、栂池まで下ることにする。

それにしても、素晴らしい眺めだった。
あまりにも素晴らしい眺めだったので、
朝っぱらから45分以上も山頂でのんびりしてしまった。

でも、それも良かろう。
今日はもう下るだけ。
午前中には間違いなく栂池に着く。
それより何より、最終日にこんないい眺めに出逢えたのだから…。
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いつか手前の旭岳を通り、祖母谷温泉へと下り、
そこから阿曽原温泉、雲切新道を登って、裏劔に行き、
目の前で劔を見てノンビリ…なんて山歩きもしてみたいな。
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小蓮華へと続く稜線。

ゆったりとした山容で、とてもいい感じ。
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雪倉から朝日へと続く道も、本当に気持ち良さそう。

いつか、本当にそこを歩き、更には親不知、海まで歩いてみたい。
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白馬方面を振り返る。

白馬からの稜線は、今回の山行の中では、一番気持ち良かった。
爽やかな高原歩きといった風情で、それまでのイマイチの天気の下での
山歩きがまるで嘘だったみたい。
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小蓮華山頂上。

本当の頂上は、崩壊が著しい為、立ち入り禁止。

先月歩いた船窪〜烏帽子岳間のルートではないが、
この白馬周辺も崩壊が進んでいる山なんだと実感させられる。
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白馬大池が見えてきた。

思っていたより大きそう!

引き続き、なだらかなルートを散策気分で歩く。

下からは結構な数の登山者が登ってくる。
みんな白馬を目指しているようだ。

今日は土曜日、昨日以上に混むのかもしれない。
まぁ、それよりも、やはり午後は不安定な天気との予報。
雨に降られる前に、みんな小屋に着けばいいけど…。
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大池がデカい!
やはり、想像以上にデカかった。

それにしても、良さそうな雰囲気。
ここでキャンプして、避暑をしてもなかなか楽しいだろうな。

池の脇でちょっぴり休憩。
カップヌードルでも食べ、二度目の朝食にでもしようと思うが、
白馬乗鞍岳での方がいいかなと思い、そちらに向かう。
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池の脇に拓かれたルートは、とても新鮮。
あまり、こういうところは歩かないので、すごく楽しい。

大岩ゴロゴロの道を楽しく歩く。
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白馬乗鞍岳手前で、またまた雷鳥に遭遇。
(手前の岩の右上あたりに雷鳥の子供が乗っている。)

これで、今山行では毎日雷鳥に遇ったことになる。
自分の中ではすごい遭遇率だ!
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白馬乗鞍岳頂上。

まわりにはガスが出てきてしまった。
なんだか天気もイマイチっぽく感じてきたので、
二度目の朝食はやめ、下山を急ぐことにする。

ハイマツの中の台地を少し歩いてから下ってゆく。
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すると、雪田が現れる。

そんなに歩き難くはないが、転けぬよう慎重に歩く。

そこを渡れば、更に大岩が重なったような道となる。

そんな中をひたすら下りてゆく。
雰囲気的には、小池新道みたいな感じか…。

多少濡れて滑る岩の上をどんどん下る。

一瞬イヤな予感がした。
すると、ズルッと…。
空が見えた…。(笑)

俺の山歩き人生で最大の転けだったように思う。
微妙に右腕をひねり、何故だか左腿を打った。
右腕は意外に大丈夫だったが、左腿にはアザができていたことを
下山後に風呂で知った。

情けない…。
滑ることは予測していたが、
想像以上に滑って、それに対処できなかった。
ろくに怪我はしなかったから良かったものの、
以後は気をつけた方がいいだろう。
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風吹大池分岐。

ここまで来ると、なんだか今山行も終わりのような気がしてきた。
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白馬乗鞍岳方面を振り返れば、その姿は、やはり、
もう見えなくなっていた。
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天狗原。

まるで尾瀬みたいだった。

ここまで来ると、本当に今山行は終わりと感じた。
栂池まではもうすぐ。
そこまで行けば、観光客の波にのまれ、
山行の余韻さえも流されてしまいそうな気がした。

楽しかった今山行を振り返りながら、
また、幸運にも出逢うことができた岳友の顔を思い浮かべながら、
俺は黙々と下っていった。

俺の夏が終わった…。


天候イマイチながらも、レインウェアを着ることもなく、
なんとか歩き通せた4日間。
展望もイマイチだったけど、本当に楽しかった。

いつまで健康で楽しく山歩きができるかわからない。
けれど、できうる限り、これからも山を歩いてゆこう。
山に、人に、感謝!



[コースタイム]
白馬山荘(-/4:59)〜白馬岳頂上(5:18/6:05)〜三国境(6:26)〜
小蓮華岳頂上(6:52/6:57)〜白馬大池(7:45/8:01)〜
白馬乗鞍岳(8:25/8:30)〜天狗原(9:05/9:13)〜銀嶺水(9:28)〜
栂池自然園入口(9:49/9:57)〜ロープウェイ乗り場(10:00/-)
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Commented by あひる at 2012-08-26 17:18 x
最終日は晴天で良かったですね!
私が知っているのは白馬乗鞍から先だけでした。それも残雪期・・・
白馬界隈も本当に良いところですね。
素晴らしい縦走を見せてもらい、久しぶりに山を歩く気に
なってきました。ありがとうございました。
次回は親不知に向けてでしょうか?
いえいえ、まずは北方稜線かな(^^)
Commented by torajiro-joshu at 2012-08-26 17:28
★あひるさん、こんにちは。
ありがとうございます。
最終日だけは良かったです!

白馬界隈も、やはり、いいところですね!
あひるさんも是非歩いてみて下さい!

親不知も北方稜線も、日程的に今年は無理っぽいです。
なので…、鑓温泉あたりかなぁ…。(笑)
とにかく、一泊二日で行けるところでしょうね。
Commented by よしくに at 2012-08-26 19:03 x
最終日、素晴らしい眺め、良かったですね
私は、白馬に着いたときも、ガスの中だったので、
とっても新鮮な眺め、楽しませてもらいました

、<いつか手前の旭岳を通り、祖母谷温泉へと下り、>
<そこから阿曽原温泉、雲切新道を登って、裏劔に行き、>
<目の前で劔を見てノンビリ…なんて山歩きもしてみたいな>

同感です、が今のところ夢かな?

鑓温泉、行きたいな~
今年はもう無理かな?
Commented by torajiro-joshu at 2012-08-26 20:48
★よしくにさん、こんにちは。
最終日の白馬岳からの眺めは、本当に良かったです!

祖母谷へのルートは、白馬からでも、唐松からでも、
かなりのロングコースですよね。
それだけに、歩けたら、本当に楽しいでしょうね。

鑓温泉、きっと、よしくにさんを待ってますよ!
あとはよしくにさんの日程調整だけです!(笑)
Commented by nao at 2012-08-26 21:25 x
最終日の頂上からの景色、朝日に照らされた峰々なんて、すばらしすぎてため息がでますね~

実は唐松岳だけとはいえ、今回、白馬ゾーンは個人的に初で
唐松の連なりにはこんな世界がひろがっているのかとしみじみです
いつか行けるといいな~

とりあえずは、そろそろほんとうに限界の靴を買い換えて来年に備えないと!!
Commented by torajiro-joshu at 2012-08-27 06:21
★naoさん、こんにちは。
naoさんが下山された朝もそこそこの天気だったと思いますが、
翌朝は更に良かったんですよ。
お盆休みの中では一番だったみたい。
やっと…、やっと…、でした。

naoさん、白馬周辺は初めてでしたか!?
実は、俺もそうです。
唐松から先、不帰の向こうは、緑の多い、
なだらかなトレイルといった感じで、なかなか楽しかったです。
naoさんも是非歩いてみて下さい。

靴、限界間近!?
買い換えるなら、いい靴に出逢えるといいですね。
俺も新しいのが欲しいなぁ…。

あっ!山はもう秋の気配ですが、まだまだ存分に楽しめますよ。
本格的な秋山とともに存分に楽しみましょう!
Commented by でん at 2012-08-27 12:19 x
ライチョウは増えているんですかね?
毎日出会えたのはラッキーです♪
猿倉から鑓温泉の日帰り周回は誰かのブログでも・・・
あっ、赤城さんだったかな?
やっぱりやる人いるんだなぁ~と読ませていただきました。
私も先日の谷川で出会った、同じくnaoさんなんですけど
この夏、栂海新道を歩き、親不知でザブ~ンと踏破したそうです。
旭日からは展望のない樹林帯で長かったと言ってました。
今回もキレイな景色と楽しいエピソードを楽しませていただきました~♪ありがとう
Commented by torajiro-joshu at 2012-08-27 21:35
★でんさん、こんにちは。
雷鳥は、どうなんでしょうね?
たまたま、この山域には多く生息するのか…?
まぁ、遇えたのはラッキーでした。

猿倉からの周回は、本当に、若くて綺麗なおねーさんですからね!
びっくりしました!

栂海新道は、いつか俺も歩いてみたいです。
標高0mでも、そんなに暑くない時がいいんですけどね。

naoさんってハンドルネームは多いのかな?
ちなみに、こちらのnaoさんは、綺麗な女性ですよ!

この夏の思い出、お読み下さり、ありがとうございます。
Commented by けろぼうず at 2012-09-12 01:25 x
以前歩いたことのあるコースが多く、思い出しながら
楽しませて頂きました。
ダイナミックで面白いルートですよね。

しかしあっしがヒイヒイ言いながら歩いたコースを、
寅さんは何気に歩いているようでスゴイ!

冷池山荘から鹿島槍、八峰キレット越えて唐松岳までは
相当キツイはずかと思いマスが・・・
あと杓子岳。
確かにあそこは今にも崩れそうで怖かったな~

いずれにしても今のワタクシでは縦走する体力はないな。
やっぱ山登らんといかんですね(汗・・)
Commented by torajiro-joshu at 2012-09-12 21:53
★けろぼうずさん、こんにちは。
このコース、面白いですね!
アップダウンは結構あるけど、いかにも縦走といった感じで…!

俺も、実は山行後にけろぼうずさんの山行記を再び拝見しました。
「あ〜!こんな景色なんだ〜!あそこは…」なんて、
羨ましい気持ちで拝見しました。
冷池から五竜までの山頂に近い部分はずっとガスに
おおわれていたので…。(涙)

冷池〜唐松岳は長いものの、そんなにキツくはなかったですが、
それはけろぼうずさんの山行時の荷物の約半分の重量というハンデと、
ガスっていて涼しかったということがあるんだと思いますよ。

杓子岳は怖かったですね。
いつ崩壊してもおかしくない感じでしたもんね。

いつか小屋泊まりでいいから一緒に縦走したいですね。
日程的にそれはキツいかもしれないけど…。
あっ!「日本一遠い飲み屋」なら行けるか!?(笑)
by torajiro-joshu | 2012-08-18 23:59 | 山歩き | Comments(10)

私、寅次郎の好きな山、温泉、食べ歩き、愛犬(パグ)等に関して気ままに綴っていきます。


by torajiro-joshu